ハビボ通信

 八戸市美術館ボランティアだより −創刊号− H15/5/23発行

※創刊号より抜粋掲載です。


Member's column

 ボランティアとはラテン語の「自由意志」に由来すると言われています。自分から進んで、報酬を目的とせず、他人の為に活動を行う点に重要な意味があります。これは経済的な動機を持たせない社会活動なのです。しかしこの活動は、経済的な意味を離れた、何らかの価値を確かに生み出しています。
 例えば、困難を抱え、援助を求める人々に支援の手を差し伸べることが、支援する人自身に社会に参画している実感を与え、相互扶助と協調精神を自覚させることです。これが道徳的価値であり、経済的価値に劣らぬ社会的意義を持つと思います。
 ボランティア活動が求められるのは、援助を必要とする人々がいるからですが、この活動に参加する人々も、そこからいろいろと学ぶことが多いと言えます。相手はどういうことで困っているのか、どう言う援助をすると喜んでもらえるのかを考えずに、この活動をするわけにはいきません。
 そのための能力や技能を、自分は持っているのだろうか。持っていなければ、どのようにして身につけたらよいのだろうか。こう考えることで、私達は人々とつながり、自分を理解することが可能になります。私たちのもう1つの仕事は生きがい探しです。それは自分らしさ探しであり、張り合いや充実感をともないます。ボランティア活動をやることによって、私たちは生かされているのです。
 八戸市美術館のボランティア活動が発足してから2年が経過しています。3年目の今年度は初めて会員の組織作りがなされました。ボランティアによる自主的な研修会や勉強会等の活動が本格的にスタートをしたことになります。活動の根幹はボランティア自身にあるわけです。私たちは造形的な表現と鑑賞を深く愛することにより、その価値を共有するように道案内することが必要になります。
 現在開催中の特別展「生誕100周年記念 芸術の鬼−棟方志功展」をはじめ、八戸市美術館は今年度も魅力ある催事企画が組まれています。生涯学習時代を迎え、私たちは今、多くの人々が文化的に余暇を過ごすことが可能となっています。楽しみながら広く市民に情報発信をするための支援活動をしていきたいと思っています。

   ハビボ代表 安藤清一



Member’s voice

●「ボランティアになって想うこと 」
 ボランティアには「篤志家」、「公共や福祉に進んで参加する人」などの意味がありますが、私はそんな大それた考えもなく参加しました。
 動機が曖昧で不純だと、お叱りを受けるかも知れませんが、近くに住んで毎日前を通るので、書も絵もできない全く無粋な自分に、少しでもそうした美術に接する機会を持つよう仕向けるのがきっかけでした。
 2年経ってみて、自分なりの感動や得る処がありました。豊島弘尚さんの宇宙の根源に迫る雄大な世界、関頑亭さんの諸仏、特に不動明王や延命地蔵菩薩など。戸村茂樹さんの自然を見る清浄、繊細な眼に共感し、何にしても共通して作者の作品に対する情熱、美術に対する熱い想い、探究心に驚かされます。棟方志向さんの板画に対する狂おしいまでの打ち込みは、人間これほどまで純粋無垢になれるものかと驚嘆するばかりです。そして、多くの作品に接して、美しいものを美しいと、崇高なるものを崇高と素直に感ずる自分の感性を磨いていきたいと思います。
 という訳で、自分なりの美学訓練の2カ年でしたが、今回行事・広報を割り当てられ戸惑っております。どうかグループの皆様のお力をお願いして、勤めて参りたいと思います。
 この会報も私共の担当なので、敢えて拙文を記した次第です。皆様の御寄稿と、美術館の行事に対するご意見などをお聞かせ下されば幸いと存じます。(上村信一)


●「はじめまして」
 はじめまして。ボランティア一年生の白石です。若い頃から美術が好きで、定年退職を機会に、安藤会長さんの勧めもあって、これまでお世話になった方々への御恩返しの意味も含めて入会致しました。
 自分でやれる範囲内で、無理をせず、長続きするように、皆さんと楽しくやって参りたいと思っております。そのためにも、日頃から僅かずつでも美術や美術館活動に関する研鑽を積みながら、美術館と鑑賞者との掛け橋になって、「美への誘い」、「美術文化の啓蒙」に努め、少しでも八戸の美術館の持っている良さを紹介して参りたいと思っております。
 皆様からも御指導、御助言を受けながらやって参りたいと思っております。そして、入館者からも喜ばれ、また私たちもお互いにボランティア活動をやって良かったと思える活動にしていきたいものと思っております。どうぞよろしくお願いします。 (白石昭宣)




●「編集後記」
 美術館ボランティア発足以来初めての、「美術館ボランティアだより」発行ということに加え、私もこういった会報の作成は初めてということで、緊張しながらの会報作りでした。とはいえ、原稿が集まるにつれ、どんなボランティアだよりになるのだろうと、わくわくしながらの作業であったことも事実です。
 そのような「初めてだらけ」のボランティアだよりでしたが、いかがでしたでしょうか? まだまだ至らない点もあるかとは思いますが、そこはボランティアの皆さんからのご意見をお聞きし、より充実した楽しい紙面作りができればと考えております。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 また、今回の紙面作りのために、文章や写真を提供して下さった事務室や各部門リーダー・ サブリーダーの皆さんには、心から感謝申し上げたいと思います。 (事務局 行事・広報担当  山道 真紀子)