ばほりもち

   南部地方(青森県東部一帯地方)では、昔からやませの影響 

 で米作りでは苦労が多かった。そのため、米にかわるものとして

 小麦とそばも作られていた。だから、小麦粉やそば粉を使った食

 べ物が今でもたくさん残っているのである。

  ばほりもちもこのひとつである。三戸町周辺ではきんかもちとも

 呼ばれる。ばほりとは、半月形の編み笠のことで、昔は農作業の

 時によくかぶったものである。ばほりもちのあん(なかみ)は黒砂糖

 くるみ、みそを混ぜたものである。これにごまを入れる場合もある。

 小豆あんとはちがった味が独特でとてもおいしい。ばほりもちを食

 べる時、もちの中から黒砂糖をこぼさないように気をつけよう。口の

 まわりにあちこちつくと、べとべとになって大変だよ。

* やませ(田植えの時期から稲の生育する夏にかけて海の方から吹く冷たい風)

 

小麦粉を利用したもの            そば粉を利用したもの

    ひっつみ、はっとう                    はっとう、つっつけ

     麦もち、ばほりもち                   そばまんじゅう、そばだんご

     小豆ばっとう、麦まんじゅう

     てんぽせんべい

 

 

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